~伝統食品はSDGsの先駆け?~
こんにちは。先週は全国的に激しい雨が続き、災害の危険性が数多く報道されました。加えてこの時期は、食べ物も腐りやすく、食中毒のリスクも高まります。
食べ物で微生物が増えると成分が変化して行き、やがて食べられなくなりますが、これが「腐敗」といわれる状態です。
しかし一方で、食べ物で微生物が増えると「発酵食品」ができることも皆さんご存知かと思います。例えば、牛乳で乳酸菌が増えるとヨーグルトができますし、蒸した大豆で納豆菌が増えると納豆ができます。
この腐敗と発酵、一体何が違うのでしょうか?
食べ物の種類なのか、それとも微生物の種類なのか、それとも別の要因なのでしょうか?
実はこの答えは簡単。私たちが食べられれば発酵ですし、食べられなければ腐敗です。発酵も腐敗も同じ現象なのです。
例えば、私たちにとって納豆は発酵食品ですが、もしかしたら別の国では「ただの腐った豆」と扱われるかもしれません。
余談ですが、「納豆」は日本独特の食材と思われがちですが、実は世界にはイロイロな種類の納豆があります。
例えばインドネシアには大豆にバナナやハイビスカスの葉にくるんで発酵させる「テンペ」という伝統食品があります。納豆では稲わらに多く生息する納豆菌で発酵させますが、テンペではバナナやハイビスカスの葉に付いた微生物で発酵させます。
テンペ……どんな味とニオイなんでしょう??
筆者にとっては発酵か腐敗、どちらになるのでしょう?
とても気になるところですが、長くなりそうなのでこの続きは次回に書かせていただきます。筆者はお酒が大好きなので「発酵」を利用した美味しい料理を数多く知っています。
次回は筆者が食したインパクトのある食材を通じて、もう少し踏み込んでみようと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
ATP・迅速検査研究会 理事
(元月刊HACCP副編集長・元月刊フードケミカル副編集長)
立石 亘
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