~次亜塩素酸水は“公的な評価を受けた水”です~
新型コロナウイルス感染症が流行してから、さまざまな感染対策が講じられてきました。スーパーや飲食店の店頭などで、アルコールや次亜塩素酸水のボトルが置かれている光景も日常となっています。新型コロナ対策では飛沫対策が特に重要と言われており、飛沫そのものの予防(控えめな会話、マスクの着用、飲食店の客席でのアクリル板の設置など)と、飛沫が付着していそうな箇所の清掃・消毒が極めて大切です。飛沫対策は、新型コロナが収束した後も変わることはない、「withコロナ」「afterコロナ」の生活様式の一つとなるでしょう。
2020年初頭、新型コロナウイルスの感染拡大が始まったことで、家庭や職場の除菌に使うアルコール(エタノールなど)がスーパーや薬局から品切れになる事態が見られました。そこで、経済産業省は2020年4月に、アルコール以外にも消毒効果のあるモノがないか評価・検討することを、経済産業省が所管する独立行政法人である製品評価技術基盤機構(通称;NITE)という組織に要請しました。
NITEは、感染症やウイルスの専門家で構成される「新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価に関する検討委員会」を設置して、2020年6月に最終報告を取りまとめ、石鹸などが新型コロナ対策に有効であることを報告しました。
その際、次亜塩素酸水についても評価を行い、
電解型・非電解型の次亜塩素酸水は有効塩素濃度35ppm以上で有効
ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムを溶解した水溶液は有効塩素濃度100ppm以上で有効
と発表しています(※)。
ジクロメイトはジクロロイシアヌル酸ナトリウムを錠剤化した製品になるので②に該当します。
そのため新型コロナウイルスへの対策として用いる場合は、100ppm以上の濃度に調整(水1ℓに対して1錠以上)して利用して下さい。
さて、ひと口に「次亜塩素酸水」と言っても、①と②の製法があります。次回のコラムで、少し詳しくご紹介します。
※製品評価技術基盤機構(NITE)
「新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価(最終報告)」
寄稿
月刊フードケミカル 副編集長 立石亘
Comentarios